か ん た ん

精進料理4

●材料:下ごしらえした冬瓜、茄子、揚げ油、出汁、酒、塩、しょうゆ、みりん、片栗粉、ショウガ

●下ごしらえした冬瓜を具がかぶるくらいの量の出汁と酒少々で約15分煮る。塩としょうゆで吸い物の味付けとする。(冬瓜は味がないからといって濃い味やくどい味にしないこと)

●茄子は縦に四つ割に切り、約15分水にさらしアクを抜く。ざるに取り、水をきる。布巾やペーパータオルで水気を拭き取り、中温の油で素揚げにする。

●素揚げにした茄子を湯にくぐらせて油抜きする。

●油抜きした茄子を冬瓜の鍋に加え、みりんを少々ふりかけた後、水とき片栗粉をまわし入れ一煮立ちさせる。出しあんが固すぎないよう水とき片栗粉は薄めが良いでしょう。(油抜きした茄子を別鍋でしょうゆとみりんを振り入れ炒り煮してから冬瓜と炊き合わせする方法もあります)

●器に冬瓜と茄子を盛り合わせ、たっぷりと出しあん(煮汁)をかけ、おろし生姜または針生姜を乗せいただきます。
※特にショウガ味が好きな方は、冬瓜を出汁で煮るときに針生姜を加えるのも良いでしょう。

※冬瓜が淡白なので炊き合わせにする相手は個性の強いものが合うと思います。この場は精進料理ということで揚げ茄子を用いましたが、実際はエビやカニ、貝類と合わせるとより美味しいと思います。

冬瓜(とうがん)

 巨大なウリです。冬のウリと書いて「とうがん」と読みますが、秋の今が旬です。ウリ科の植物なので夏に成長し秋に実ります。
 皮にはウリ特有のにおいがありますが、中身は純白できわめて淡白な味わいとほのかな香りを持っています。下ごしらえのコツさえつかめば煮物や中華炒め物、汁物、コンソメスープ等いろいろ楽しめます。薄味で仕上げれば上品な料理としておいしく頂けます。特に煮物や炊き合わせは素材の持ち味と出汁のうまみを堪能したいものです。(17.10.5)

下ごしらえのコツ
 大きな冬瓜を適当に切り割りする。四つ割りにしたものも売っています。種とワタを手やスプーンで削り取り、皮を厚めにむく(厚くむかないと緑色の筋が残りウリ特有のにおいがとれない)。煮物なら3〜4センチ角に切って、炒め物なら薄くスライスして茹でこぼし、水につけて冷やす。これで下ごしらえ完了。

出汁について
 昆布と椎茸戻し汁を基本にして、削り節のだしを加えても良いでしょう。微量栄養素や成人病予防等の成分を考慮してふだんから昆布と椎茸戻し汁を用いています。だし昆布については真昆布と利尻昆布にこだわっています。

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